神田明神「明神塾」で講演!!
「安倍晴明と陰陽道」



 2000年12月11日(月)、神田神社が主催する「神田かるちゃー倶楽部 明神塾」で、アラマタが講演を行いました。講演タイトルは「安倍晴明と陰陽道」。


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 神田かるちゃー倶楽部 「明神塾」

 開催日    平成12年12月11日(月)
 開催場所   神田明神内「明神会館」(東京都千代田区外神田2−16−2)
 開催時間  6:30〜8:30(5:30受付開始、6:00会場)
 主催     神田明神  担当:鳥居・清水両氏
 入場料金  2500円


 当日はなかなかの盛況で、会場はほぼ満員。客層は二十代後半からおばちゃんがまでが中心で、7:3で(だいたい)女性でした。
 実はアラマタ、前日まで4日間のアメリカ・ラスベガス出張に行っており時差ぼけが酷かったそうですが、見事に40分オーバーで講演をこなしました。
 ちなみにこの日のファッションは、黒のタートルネックに細かい格子の黒のジャケット。
 まぁ、いつもの格好です。

 講演は、基本的に月刊「太陽」の連載をベースにしたものでした。
 概略、以下の通り。
 まずタタリ神・鬼、新刊の「四門の謎」から東北の王・アテルイについて、吉備真備と安倍家の関係、稲荷についてなど、ほぼ月刊「太陽」の連載に近いものでした。信田妻、葛の葉稲荷はもと楠稲荷で説教節の流行によって葛になってしまったこと、廃仏毀釈によって潰されそうになった晴明神社を隣にあった斎稲荷と共に祭る事によって救った事…などなど。面白かったのは、葛の葉稲荷に(今はもうほとんど自生しないとの事)生える葛の葉っぱは、裏が白く、三枚あるうちの一枚だけが正面を向き、あとの二枚は裏を向いていること。それで「裏見=恨み」の枕詞になったのかと納得しました。
 特筆すべきは安倍晴明が竜宮あるいは伯道仙人との修行中に文殊菩薩によって受け継ぐ事になった「ホキ内伝」について。「ホ=天を指し、円形」「キ=地を指し、方形・四角」で「ホキ」は宇宙の摂理そのものを指し、晴明はそれを受け継いだと言う事です。「ホキ」は当時の中国の宇宙観そのものでした。だから、卜占のときに亀の甲羅を使う。これは、円の形をした中に四角いブロックにわかれた模様が甲羅にあるからで、まさに宇宙を背負う生き物が亀なので占いに用いられたとも述べました。
 また、文殊は星の仏である事も注目すべき点だと言って、奈良の安倍文殊院についても触れました。稲荷では伏見稲荷を出し、秦氏が創建に関わり、また空海も絡み、星の歴史が今も残っているとして、拝殿の周囲に吊るされた灯篭が十二あり、それぞれに西洋の十二星座が刻まれている事実が稲荷と星の歴史の関係する証拠だとも解説を加えました。
 安倍文殊院は安倍町、隣の山は吉備町でどうやら仲麻呂と吉備真備はお隣同士だったようです。あとは、佐用の晴明塚と道満塚で道満の方が寂れていて可哀想とか、その塚同士の間の道をずっと行くと出雲=根の国=異界にたどり着くので佐用の地はあの世とこの世の境界、とか。最後に志摩のドーマン・セーマンについて…やっぱり、太陽のまんまでした。

 講演終了後は、平凡社の若手編集人に連れられて平凡社へと帰っていきました。
 時差ボケのなか、よくガンバりました。
 偉いぞ、アラマタ!


※本多融様の全面的な協力を得て作成しました。ありがとうございました!!