新刊情報
2000年10月の新刊情報です。
何か情報があったら教えて下さい。こちらまでお願いします。
(犀藤様Thanks!)
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プロレタリア文学はものすごい
荒俣宏=著
平凡社新書判 (平凡社新書 57) 240ページ
10月18日発売/定価 680円(税別)
ISBN4-582-85057-X C0291 NDC分類番号 910
[データ]
平凡社「月刊百科」1997年7月号〜1998年8月号 連載の
「プロレタリ芸術(アート)の驚異」をまとめたもの。
[広告宣伝の文言]
「プロレタリア文学は、そのシリアスな主題と裏腹の痛快な面白さを秘めていた。
なぜ今頃プロレタリア文学を?とお思いの方も、一読すれば目からウロコが落ちる、
楽しい文学ガイド。」
[腰巻き]
「読んでみればこんなに楽しめる!
破天荒な時代を描破した“プロレタリ芸術(アート)”を
いま新たに読みなおす、驚異の文学ガイド。」
[目次]
イントロダクション 忘れられた幻想−プリレタリア文学を最高に楽しむ
第T部 プロレタリア文学はおもしろい
第一章 疲れる事の怖さ−プロレタリア文学はホラー小説である
第二章 江戸川乱歩の困惑−プロレタリア文学は探偵小説だった
第三章 肉欲と労働者−プロレタリア文学はセッックス小説だった
第四章 メトロポリスの人造人間−プロレタリア文学はSFだった
第五章 忍術小説と労働大衆−プロレタリア文学は立川文庫だった
第U部 プロレタリア文学はものすごい
第六章 おもしろすぎる罪(上)−明治の論争から
第七章 おもしろすぎる罪(下)−坪内逍遙もおもしろかった
第八章 肉体の匂いと心の叫び−平林たい子はものすごい
第九章 ドラマの自演力について−葉山嘉樹もすさまじい
第十章 強いぞ、女教師!−女性たちはプロレタリア文学を変えた
第V部 プロレタリア文学は奥深い
第十一章 「プロ文」を超える文学−藤村の「夜明け前」
第十二章 志賀直哉の謎−「暗夜行路」の裏事情
第十三章 ある失敗企画を追って(上)−各派のはざまで
第十四章 ある失敗企画を追って(中)−恋するプロレタリアートの非
第十五章 ある失敗企画を追って(下)−海外からの刺激
エピローグ − そして誰もいなくなった
平凡社のページ。
(犀藤様Thanks!)
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知識人99人の死に方
荒俣宏=責任編集
角川ソフィア文庫 319ページ
10月25日発売/予価 648円(税別)
ISBN 4-04-169034-X C0195
[データ]
1994年12月に角川書店《WONDER X Series》で刊行された
『知識人99人の死に方 もうひとつの戦後史』に加筆・訂正したもの。
初版からこの時点までに亡くなった方のデータも増補。
「文庫版あとがき」として3Pほどアラマタが書いてます。
[広告宣伝の文言]
「淡々と、あるいは壮絶に、昭和の知識人はいかに死んでいったのか?死のドキュメント。
手塚治虫、三島由紀夫、有吉佐和子、渋澤龍彦、寺山修司、永井荷風、森茉莉、
折口信夫、稲垣足穂、深沢七郎・・・。
誰もが避けられない死ぬということ。大往生していった先人たち99人の死に様を見て
死に備えよ。」
[腰巻き]
「手塚治虫、三島由紀夫、有吉佐和子、渋澤龍彦、寺山修司、永井荷風、森茉莉、
折口信夫、稲垣足穂、深沢七郎・・・
ひと足先に冥土へ立った先輩たちに死にざまを学び、死に備えよ。」
[目次]
われわれは、死の準備に対して準備する。/監修 荒俣宏
手塚治虫 「いま死んだら、死んでも死にきれない」
有吉佐和子 サーモスタットのない人生/関川夏央
永井荷風 たったひとり、生きたいように生きる。死にたいように死ぬ。/神保龍太
澁澤龍彦 病院へと向かう車のなかで、ただ一度、涙ぐんだ。
森茉莉 かけられなかった最後の電話/末藤浩一郎
三島由紀夫 唐突な死の周辺/猪瀬直樹
稲垣足穂 筆極道の本懐/都築響一
今西錦司 人間は死ぬべくして死ぬのだ/武田徹
石川淳 死の瞬間、左手は煙草を吸うように唇に添えられた/大曲正幸
存在し続ける巨大な石のごとく/田中優子
寺山修司 「60歳まで生かしてくれ」
深沢七郎 「この世の中には恐ろしい病気があるねえ。それは“死ねない”という病気だよ」
/末藤浩一郎
折口信夫 「ああ、苦しい。春洋を呼んでおくれ」/神保龍太
よい遺書、わるい遺書。/岩川隆
谷崎潤一郎、池波正太郎、山本周五郎、久保田万太郎、川口松太郎、江戸川乱歩、
宮本百合子、向田邦子、市川房枝、武田百合子、小泉信三、和辻哲郎、三木清、
柳田国男、橋川文三、高村光太郎、梅原龍三郎、林武、中川一政、西脇順三郎、
渡辺一夫、堀口大學、中野好夫、丸山圭三郎、桑原武夫、太宰治、色川武大、
坂口安吾、松本清張、福永武彦、安倍公房、出口王仁三郎、中上健次、梶原一騎、
扇谷正造、大宅壮一、開高健、土門拳、棟方志功、川上宗薫、今東光、野上弥生子、
長谷川町子、千葉敦子、飯田蛇笏、立原正秋、中井英夫、平塚らいてう、吉田茂、
野坂参三、川端康成、井伏鱒二、井上靖、内田百閨A古今亭志ん生、五味康祐、
野間宏、大岡昇平、島尾敏雄、小林秀雄、磯田光一、吉田健一、長谷川如是閑、
梶山孝之、竹中労、井上光晴、武田泰淳、高橋和巳、富士正晴、中野重治、森敦、
永井龍男、臼井吉見、石川達三、平野謙、草野心平、金子光晴、鮎川信夫、斉藤茂吉、
湯川秀樹、菊池寛、花田清輝、丸山千里、加藤唐九郎、岡田嘉子、藤原義江、芥川也寸志
文庫版あとがき
戦後著名人怪死、変死一覧
死因別INDEX
人物INDEX、事項INDEX、'95〜'99増補データ
角川書店のページ。
(松木様Thanks!)
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髪の文化史
A cultural history of hair
荒俣宏=著
20cm 206ページ
10月25日発売/定価 1500円(税別)
ISBN 4-26-701556-2 NDC分類:383.5
[データ]
雑誌「潮」1996年11月号から1999年10月号までの連載を大幅に増補、
更に、二編の書き下ろしを加えたもの。
[広告宣伝の文言]
「人はなぜハゲることを恐怖するのか?
毛髪についての興味津々たるエピソードと知られざる仮説の数々。
髪と毛についての博物誌を執筆していて、つくづく感じることがある。
テーマとしてこれほどの発展性を秘めた例を、他に思いつけないほどに、おもしろい、
ということである。(「まえがき」より)」
[腰巻き]
「人はなぜハゲることを恐怖するのか?
毛髪についての興味津々たるエピソードと知られざる仮説の数々。」
[目次]
まえがき
第一部 髪と毛の伝承と科学
1. 愛は「毛」にはじまる
2. 毛とともに生きる
3. 原初、髪は神であった
4. 神は毛髪に宿り給う
5. 美しい体毛の秘密
第二部 毛と髪のマジカルパワー
6. 髪に願いを
7. 獅子舞の勇壮な「毛振り」
8. 切られたあともパワフルな顔
9. 主張するヘア・スタイル
10.乱れ髪を掻きあげて
11.髪だけに恋する人たち
12.前髪をひかれる思い?
第三部 毛のおしゃれ、髪のよそおい
13.髪と暮らす日々
14.奇蹟のニッポン黒髪
15.髪の色に出るのか、男の本音
16.男たちの勲章
17.芸術する髪
18.頭を丸めて西と東
19.髪を愛するお化け
20.理髪師は万能のヒーロー
21.かつらと貿易経済
22.かつらと革命の不思議な絆
23.かつらが帽子代わりだった時代
24.髪集めと髪盗み
25.見せるための舞台用かつら
26.戦国に生まれたヘアスタイル
27.男もすなる結髪を、女も試さんとて・・・・
28.幕末のちょんまげ事情
29.ざんぎり頭をたたいてみても
30.捲いて、波うって、決まり!
第四部 ハゲの哲学と叡知
31.禿頭という神話的な恐怖
32.仏はハゲを救う
33.毛のはえた禿頭の謎
34.アンダーヘアが消される理由
35.電気でも音でも、効いてほしい養毛剤
36.かつらの心理学
37.失われた髪を救う産業
38.男性用かつらの企業家たち
あとがき
潮出版社のページ。
(博様Thanks!)
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奇想の20世紀
荒俣宏=著
A5版上製 288頁(内カラー80頁)
10月27日発売/定価 2200円(税別)
ISBN 4-14-080555-2 C0022
[データ]
本年始めに「人間講座」で放映された「パリ・奇想の20世紀」テキストがベースになっている
のでは、と勝手に想像してます。(この項、博様に多大な協力を頂きました)
[広告宣伝の文言]
「未来という概念は20世紀の発明品だった。世界はどう変わるのか、
暮らしはどう変化するのか――19世紀の人々が思い描いた夢が、
次々と実現したのも20世紀の特徴だった。19世紀後半から数度の万博が
開催された予告の都パリ、ロンドン、新大陸の欲望都市ニューヨークを
舞台に、人類の夢と英知を振り返り、我々の未来を展望する。」
[腰巻き・表]
キーワードで語る百年の夢
「進歩」「破滅」「万国博覧会」「エンターテインメント」「スポーツと競争」
「発明と特許」「人工速度」「観光」「集中」「開発の原理とこだわり」「ショッピング」
「セックスとセクシー」「機械化された労働力」「若さ」「健康」「美食」「ファッション」
「公共と個」。
[腰巻き・裏]
「未来」や「未来を空想すること」がほんとうに意義ぶかい関心事となったのは、
十九世紀から二十世紀初頭にかけてであった。そして、予想された「未来」が次々に
現実に変わっていった事態というのも、人類史上かつてなかった出来事だった。
換言すれば、「未来」は二十世紀の発明品であり、特許商品であった。
まえがきより。
[目次]
二十世紀という名の「未来」―キーワード「進歩」
予想できない未来の出現―キーワード「破滅」
産業立国の夢―キーワード「万国博覧会」
商業の祝祭空間―キーワード「エンターテインメント」
工業製品と人体の見本市―キーワード「スポーツと競争」
「机上の空論」は未来を動かす―キーワード「発明と特許」
ロコモーティブの啓示―キーワード「人工速度」
世界旅行のような日常―キーワード「観光」
特別附録 二十世紀総天然色図像館
驚異の砂上楼閣―アメリカのスカイスクレーパーキーワード「集中」。
[2000年11月19日 毎日新聞・書評欄で紹介されました]
「奇想の20世紀 荒俣宏著 NHK出版 2200円
二十世紀が終わろうとしている今日、産業や消費といった言葉は「環境破壊」とともに
語られることが多い。しかし、未来がまだばら色だった十九世紀の人々ははそんなこと
を知る由もなかった。彼らはわれわれが生きている時代に大きな関心と希望を持ち、人
類の未来に過剰な夢を託した。
十九世紀後半までほとんどの万博はパリで開催されたから、時空間を遡航する旅はまず
この花の都から始まる。ポスター、挿絵、カレンダー、カード。あらゆる図像をふんだ
んに活用した結果、未来としての二十世紀が如何に仮想されたかが視覚的に復元された。
未来空想の系譜をただ時系列にたどったのではない。百年前の夢想と、夢が現実になっ
た歴史とを対照しつつ、人類が歩んできた道を振り返る。消費や娯楽、スポーツと、そ
れを支える資本と技術が展開する過程は、未来を実現させるために努力してきた人々の
姿を通しても語られた。博物学的な知識を駆使した文章も楽しいが、贅沢なまでに引用
されたカラー図版も見逃せない。(競)」 (しろうさ様、ありがとうございました)
[発売予約のチラシ]
こちら。(博様、嘉象様、ありがとうございました)
NHK出版のページ。