新刊情報
2001年3月の新刊情報です。
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王様の勉強法
荒俣宏、中谷彰宏 =著
四六判 255ページ
3月上旬発売(初版3月20日)/定価1,400円(税別)
ISBN 4-8402-1812-9
[データ]
対談は、2000年11月6日、19:30〜深夜2:00まで6時間半にわたって行われました。
場所はホテル・ソフィテル東京(東京都台東区池之端2-1-48)だった模様。
装幀:岩瀬聡、写真:古財秀昭。
[広告宣伝の文言]
「禁断の『勉強法』! 良い子は、マネをしないでください。あっ……脳細胞全開」
[腰巻・表]
「禁断の『勉強法』! 良い子は、マネをしないでください。」
[腰巻・裏]
「あっ……脳細胞全開」
[目次]
まえがき 「奴隷の勉強」の1000年が終わり、「王様の勉強」の1000年が始まる。
中谷彰宏
第1章 勉強は「癖」から始まる!
中谷 勉強は、義務ではなく、性癖である。
荒俣 悩めば悩むほど気持ちがいい勉強で一生楽しむ。
中谷 勉強する前に、勉強法を考えよう。
荒俣 方法にこだわる「癖」は、すべてのジャンルに応用できる。
中谷 オナニーが勉強を妨げるのではない。勉強そのものがオナニーなのだ。
荒俣 癖は得意わざに通じる。
中谷 手段を目的にすると、マニアになる。
荒俣
頭から全部丸かじりという大蛇のような勉強で、見えてくる世界がある。
荒俣 長丁場は、癖で乗り切る。
中谷
癖のある走り方のほうが、マラソンでは勝てる。
荒俣 勉強は、ゴールのないマラソンだ。
中谷 好きになると、全滅したくなる。
荒俣 癖は全身でわかる勉強法だ。
荒俣 文字を習って本を読めるようになたとき。
荒俣 最初の知の快感は、ハードウエアで味わう。
荒俣 知のハードウエアを飛ばすハイウェーを見つける。
荒俣 約束ごとや形式には、それ自体の面白さがある。
荒俣
まねこそが、喜びのスタートだ。
荒俣 模写癖は、強制労働みたいなもの。
中谷 模写することが、愛情表現になる。
荒俣
模写は、ビジュアルによるコミュニケーションだ。
中谷 模写することで、独立したくなる。
中谷 板書を写す快感がある。
中谷
写経にも、快感がある。
荒俣 写経をしていると、神の姿が浮ぶ。
中谷 難しい漢字は、セクシーだ。
荒俣
個性やオリジナリティーは、模写の失敗から生まれる。
荒俣 欠如感が、コレクションのエネルギー源になる。
中谷
本のない家の子ほど、読書家になる。
荒俣 欠如感がない人間は、コレクションに関心を持たない。
荒俣
質の世界は、足し算をやめたときに現われる。
中谷 女性は、時間軸に生きている。
荒俣 女性は、コレクションする必要がない。
第2章 役に立たない勉強こそ、「快楽」だ!
荒俣 役に立つ勉強をさせるのは、母親の役割。
荒俣 嫌いな学問は、捨ててもいい。
中谷 勉強は、嗜好品である。
荒俣 楽しいと思う人間が、選別される。
中谷 手段と目的は、逆転する。
中谷
現世利益を超越すると、大富豪になる。
荒俣 先生は、エンターテイナーである必要はない。
中谷
授業はわかりやすく、存在は謎にみちた先生がいい。
中谷 エジソンの最大の発明は、「発明法」だ。
荒俣
勉強の伝達方法が身につけば、応用力がアップする。
荒俣 子供は、ゲートウエーに食いつく。
荒俣
学校の勉強に、実社会での体験が加味されて「知識」になる。
中谷 「悪い見本」を教えることも、勉強だ。
中谷
上の学年の勉強は、エッチな本を読む感覚と同じ。
荒俣 中学生時代の愛読書は、『高三コース』。
中谷
「自分は大人の世界に入っている」という感覚。
荒俣 背伸びするエネルギーが、脳を発達させる。
荒俣
「安保反対」の落書きに、ショックを受けた。
荒俣 年上の人の話から刺激を受けた。
中谷
勉強とは、年上の女とつき合っているような感じ。
中谷 学ぶうちに、ワープする瞬間がある。
荒俣
女のコは援助交際でクォンタムリープしている。
中谷 勉強とは、異質を学ぶことだ。
荒俣 近所に、おめかけさんの家がった。
荒俣
同質的な町は、住みにくい。
中谷 大人の世界をのぞく快感が、探究心になる。
中谷 こっそりすることで、集中力がつく。
荒俣
「大人は楽しい」というイメージがあった。
中谷 怪獣映画では、子供がひとりで大人の世界にまじって学ぶ。
中谷
乱歩や水木しげるから、エロティックを学ぶ。
荒俣 子供が大人の世界に踏み込むドキドキ感がいい。
中谷
端が端でないことを知るのが、勉強。
荒俣 男は、空間の隅へ隅へと行く。
荒俣 女性は、繰り返しを嫌う。
荒俣
男は、無意味な繰り返しにダンディズムを感じる。
荒俣 男は、だんだん枯淡の境地に達してくる。
荒俣 無趣味もどこかで快感になる。
中谷 知の猛者に出会うことが、学びの武者修業になる。
荒俣 西洋的知と原始の知が混じり合った人。
荒俣
純粋に向かわず、雑多な豊かさを学ぶ。
中谷 エッチな話から、宇宙の話に平気で飛躍する。
中谷 多重人格を学ぶのが、勉強である。
荒俣 ひとりで、ボケとツッコミを演じる。
荒俣 表現パターンをたくさん持つ。
中谷 脇道にそれたときのドキドキが学問だ。
荒俣
リハーサルと同じことを話せるのは、ある意味ヘンなことだ。
第3章 「失敗学」を学ぶ
中谷
思考のしりとりをすることで、発想力が鍛えられる。
荒俣 中谷さんの本を全部読んだ。
中谷
自分の中に「賛成」と「反対」の両方の論理を持つ人が強い。
荒俣 ひとつの法則でひとつの方向を探ると、必ずデッドエンドになる。
中谷
完全に仕上げないほうが、深みが出る。
荒俣 どうすればマニュアルを超えられるか。
中谷
訂正をしないことで積み重ねることが、プロセス思考だ。
荒俣 失敗は、「失敗」という成功作になり得る。
中谷
チャートは、描いている途中のほうが面白い。
荒俣 ダメなら、そこから曲がってみることで思考プロセスは強化される。
中谷
将棋の勝負より、将棋の解説のほうがスリリングだ。
荒俣 可能性は、チャートの外にある。
中谷 考えられないことを考えるのが、知恵だ。
荒俣 起こり得ないことを想定していくことで、理論は磨かれる。
中谷 失敗の練習をした人が、成功する。
荒俣
数字の0とアルファベットのOに間違い。
荒俣 人間はミスを犯す権利がある。
中谷 行き詰まってもリセットしないのが知恵だ。
荒俣 リセットは、思想で言えば転向と同じ。
荒俣 リセットは、安易な解決方法だ。
中谷 行きどまりには、必ず近道の抜け穴がある。
荒俣 複雑な世の中には、セーブ機能は必須である。
荒俣 セーブ機能は、うまくすすむためのエンジンである。
荒俣
職業をかえるときは、すべてをリセットする必要はない。
中谷 画家は、スケッチでもいっぱい描く。
荒俣 経験値は、役に立つ。
荒俣 個性がわからないと、つき合い方が決められない。
荒俣 企業は、個性を発信しないと、やっていけない。
荒俣
社長や広報のキャラクターが、会社のイメージを決める。
中谷 芸術と数学の天才は、消しゴムを使わない。
荒俣
社長という素描をどこまで見せられるかが、会社の力量だ。
中谷 消しゴムを使わないことで、危機管理能力が強くなる。
荒俣
日本の企業は失敗の記憶を消してきた。
中谷 倒産した経営者が最もいい先生になる。
荒俣 失敗も含めた素描を、新しい武器にする。
中谷 下書きが、最も強い清書になる。
荒俣 間違ったら、背伸びか、まわり道をする。
中谷 方向音痴の人は、方向ではなく間違いに弱い。
荒俣 情報化社会では、まわり道を行くことが近道になる。
中谷 近道よりも、遠回りを教える。
荒俣
確実にストライクを入れるか、ボールを投げて体験をひとつふやすか。
荒俣 ストライクを投げる人は、カッコよさにこだわる。
中谷
完全試合は、ドラマ性が低い。
荒俣 まわり道、背伸びは自分の生き方にドラマ性を与える。
中谷 大きな試練は、天才にしか与えられない。
荒俣 中田選手は、重圧を背負える人。
荒俣 経験値が、失敗を生かす。
第4章 スケジュールを立てない勉強法
中谷
学ぶとは、変更に強くなることだ。
荒俣 日本人は、段取りの国民。
中谷 狩猟民族は、敵が逃げることを前提に動いている。
荒俣
農耕民族と狩猟民族、プラス・ワン。
荒俣 遊牧民族は、「興味」にしたがって動く。
荒俣 農耕民族が「動く」ことは、死につながる。
荒俣 都会生活者は、何民族にあたるか。
中谷 農耕民族は、スケジュール帳で動き、狩猟民族は、地図で動く。
荒俣
作家の意識の中は、地図的である。
中谷 地図をベースに動くと、時間をとびこえる。
中谷
夏休み型の勉強は、自分でスケジュールをつくらねばならない。
荒俣 スケジュールに依存することは、ある面、無責任な暮らしを実現する。
荒俣 狩猟民族は、かなりの知恵とエネルギーが要求される。
中谷 夏休みにラテン型の時間割を学んでいる。
荒俣
余剰をどう処分するかで、暮らし方が決まる。
中谷 文化は、ムダな精子によってつくられる。
第5章 理解力が飛躍するツボ
中谷
新しい文化をつくるとは、新しいスタディモデルをつくることだ。
荒俣 新しいビジネスモデルをつくることが、成功をもたらす。
荒俣
システムづくりの快楽は、コンテンツを知る快楽にまさる。
中谷 美しい解き方にこだわると、公式になる。
荒俣
コンテンツとは、持っていることで、展開ができるようになるもの。
中谷 シンプルな骨組みを見抜けば、あとは簡単だ。
荒俣
建築物も動物も、骨格的に同じ力学の原理で成り立っている。
中谷 骨組みがあると、専門外のものが理解できる。
荒俣 荒俣構造。
中谷 骨組みを理解すると、量をこなせる。
荒俣 荒俣式読書は、初めに地図のように全体を頭に入れる。
中谷
細かい話の前に、まず大枠を知る。
荒俣 わからないところがあっても心配ない。
中谷 受験は「何を捨てればいいか」を決めれば楽。
荒俣 勉強は、多くの科目をやったほうが、「答」のつかみ方が上手になる。
荒俣 大人になると、年月の飼い馴らしがうまくなる。
中谷
苦手を知り、苦手でガンバラない。
荒俣 自分の人生の監督になる。
荒俣 監督は、ゲームの流れを読める。
荒俣
アメリカでは、引き分けはかったるい。
荒俣 日本人は、先行逃げ切り型。
荒俣 欧米人は、足し算の時間の発想。
荒俣
大学に入ることは、農業で言う収穫だ。
荒俣 農耕民族は、つねにリセットが根底にある。
第6章 「逸脱」こそ醍醐味だ!
中谷
完成作品は、永遠に出ない。
荒俣 3、4年前と同じものは書けない。
荒俣 矛盾は、思考のプロセスだ。
中谷
多作の人の1冊は、1章相当する。
中谷 主筋よりも、脇筋のほうが面白い。
荒俣 シェイクスピアも、プロセスを残している。
中谷
シェイクスピアは、『今昔物語』と同じ。
荒俣 シェイクスピア劇は、かなりキワモノだった。
中谷
歌舞伎からエログロを取ったら、何も残らない。
荒俣 坪内逍遥のおもしろさは、エログロにある。
荒俣 私学の雄は、行き方を変えた。
中谷 量をこなして、ボツに対する免疫をつくる。
荒俣 博物館的感覚が、核心をとらえる。
中谷 通は、一番安い席にいる。
中谷
「反復とズレ」から、新しいモノが生まれる。
荒俣 エキゾシズムを感じさせる小津映画のサラリーマン。
中谷
NGギリギリが、一番面白い。
荒俣 素描が、本音を映し出す。
中谷 意味のないものを混ぜると、新しい意味が生まれる。
荒俣
ハリウッド映画が、世界映画になったわけ。
中谷 フランス映画は、見た後の会話も含めて完結する。
荒俣
羽目をはずすことをよしとするフランス人のメンタリティー。
中谷 温室に一緒に入ると、セックスOKという意味。
荒俣
ジャングル風呂は、日本の愛のやかた。
中谷 逃避したことが、最も頭に入る。
荒俣 体験のストックは、繰り返し使える。
荒俣
博覧強記の人は、印象の山を使い回している。
荒俣 情報ではなく、素材を仕込む。
荒俣 キーワードを見つけると、読み方が上手になる。
中谷 キャラクターがつかめれば、肌感覚で理解できる。
荒俣 ひとつの視点で歴史の全体をつかむ。
あとがき
アバンギャルドでアナクロニズムな「奇男子」との出会い。 -
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