Q1:おばけの種類はどのくらいあるのですか? (小2・男の子)

荒俣:おばけの種類がいくつあるかとかんがえるその心がすごいですね。
   このおばけの種類ですが、けんきゅうした人はいます。
   それは、みなさん知っている「ゲゲゲの鬼太郎」をかいた水木しげるというまんがか
   の先生です。この先生がいちばん新しくけんきゅうしていて、せかいじゅうようかいの
   でる場所に行っているんです。自分が書いたゲゲゲの鬼太郎の本を持っていって、
   「これににているようかいはいるか?」と10年も聞いてまわったんです。
   その結果、だいたいどこの国でも300種類ぐらいお化けがいることがわかりました。
   すなわち、これが人間が持っているお化けについてのそうぞうりょく、絵にする力の
   げんかいみたいなんです。それいじょうはどうも思いつかないといえるでしょう。



Q1:お化けって何でできているのですか? (小3・女の子)

平井:お化けっていろいろありますよね。ゆうれいとかカッパとかドラキュラとか、
   いろいろな姿で出てくるじゃないですか? 
   でも、つかまえた人もいないし、私も会ったことがないからじっさいのところはわかり
   ません。ただ、カッパなどは生きもので動物の変化したものだから、動物にちかいもの
   かもしれません。それに、ゆうれいなら空にういているよね。そういうものは体にふれ
   られず、手もとおってしまったりするから「えいぞう」みたいなものと考えてもいいと
   思います。つまり、お化けによってちがうと思うよ。

荒俣:そうですね。いちばん問題なのは、お化けの体がこの世にないものだったりもする場合、
   考えるのがむずかしくなってしまうことです。もしかしたら、お化けの世界の材料で
   作ってあるのかもしれませんね。ただ、このことはみんなとおなじように大人もなやんで
   いて、けんきゅうしている人がおおぜいいるのです。たとえば、もし「たましい」が
   この世のものであるならば、すこしでも重さがあるだろうと重さをはかろうとした人が
   おおぜいいました。どうやってはかったかというと死ぬちょくぜんの人を体重計にのせて
   おいて、その人がなくなったときに、体重をはかるのです。そうしたら、体重が2グラムか
   3グラムかわったということです。
   いっぽう、日本のかいぼう学の学者さんは、「たましい」はこの世のものでできている
   のではなく、重さはマイナスなのではないかと調べていました。というのも、なくなった
   人をはこぶのは、生きている人を運ぶのよりすごく重いそうなんです。
   だから、「たましい」がぬけちゃうと重くなるのではとおもったそうです。
   そういう話もあってみんないろいろけんきゅうしているのです。
   もしお化けをかたちづくるものに重さがあるとするとこの世のものとかなり接近した
   材料でできていることになります。お化けの問題はほんとむずかしいですね。

※平井氏〜全生庵住職・平井正修氏