2013年2月  荒俣宏 活動記録

何か情報があれば宜しくお願いします。

 

2013年2月  (平成25年 65歳)

主な出来事:パソコン遠隔操作事件で容疑者逮捕、グァム無差別殺人で日本人死亡、露に隕石落下

日付 媒体 出版社・TV局他 時間他  タイトル 備考
1日 TV NHK総合 24:58〜27:00 NHK×日テレ 60番勝負 テレビ放送60年をむかえたNHKと日本テレビが局と局の垣根を越えコラボレーションした番組『NHK×日テレ60番勝負』が2月1日深夜にNHKで、2月2日深夜に日テレでそれぞれ放送された。(生放送。)
1日目となるこの回にアラマタが出演。2夜連続でしたが2日目はでていません。(M猿様ありがとうございました)

NHKと日テレ。60年前にテレビ放送を開始した二つの放送局が、テレビの新たな未来を切りひらくべく、持てる力を結集し、二夜連続で60番勝負を繰り広げる第一夜!
60年前、テレビ放送を開始した2つの放送局、NHKと日本テレビ。その両者がテレビの新たな未来を切り開くべく、2夜連続でガチンコ対決! 両局が秘蔵する、あの大物たちの知られざる姿からアヤシイ映像まで、一挙大放出! さらに、互いの若手ディレクターが名物番組に交換留学し、めくるめく体験をする。多彩なゲストもスタジオに参戦。テレビを大解剖! テレビの前の皆さんも気軽に参加可能! 「イィ」ボタンを連打せよ!

司会中居正広(SMAP)武内陶子(NHKアナウンサー)桝太一(日本テレビアナウンサー)
スペシャルゲスト爆笑問題(太田光・田中裕二)
ゲストNHK側:阿川佐和子、荒俣宏、友近、千原ジュニア(千原兄弟)
日テレ側:テリー伊藤、SHELLY、林家たい平、森三中
サプライズゲスト明石家さんま

1日 雑誌「シナリオ」 シナリオ作家協会 69(775?) - 「函館港イルミナシオン映画祭2012 第16回シナリオ大賞 最終審査結果発表」の記事掲載。審査員総評としてアラマタ、加藤 正人、河井 信哉の評が掲載された。(DOJI-I様)

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函館港イルミナシオン映画祭2012 第16回シナリオ大賞 受賞作発表
掲載シナリオ
[函館市長賞(グランプリ)]
「嘘つき兄さん」脚本:斉藤清貴
[選評]荒俣宏 加藤正人 河井信哉

http://www.scenario-drama.jp/sce/2013_02.html

2日 TV フジテレビ 10:45〜11:45 チャンネルΣ 世界法廷ミステリー 推定有罪 日本ではないが世界では公開される映像…
それは裁判の法廷内映像。日本のテレビ初!実録法廷映像で見る殺人事件裁判!あなたはどう裁く?検察側や弁護側の攻防!疑惑の被告の姿。メディアで報じられ「推定有罪」と誰もが思う中、一介の市民の陪審員たちが出した評決とは?人は人を正しく裁けるのか?全て証拠を目にしたときあなたは?宮根誠司と加藤綾子アナがゲストと共に、世界で大注目された重大事件の法廷を紹介していく。
【番組で取り上げる主な事件】
(1)ケーシー・アンソニー裁判
2歳の娘の首を絞め殺害したとされる“疑惑”の母。複数の男性との交際、夜遊びなど状況証拠は真っ黒。全米で生中継された劇場型裁判の行方は?
(2)ジェイソン・ヤング妻殺害事件
妻を殺害したとして逮捕された夫。完璧なアリバイを持つ被告に検察側が提出したのは、2歳の娘の音声「パパがやった…」だった!
(3)アマンダ・ノックス裁判
イタリアの美人留学生が友人を殺害したとして逮捕。彼女のふしだらな私生活が報道され魔女狩り裁判かのように!これに母国アメリカは激怒!裁判の行方は?
(4)ピンクノート裁判
正当防衛で子供を守ったヒロインの母親が10年後に逮捕。実は正当防衛でなく計画的殺人だったと検察が主張!裁判の行方は?

【MC】宮根誠司、加藤綾子(フジテレビアナウンサー)、【ゲスト】船越英一郎、伊集院光
渡部建(アンジャッシュ)、大沢あかね、SHELLY、荒俣宏

→再放送かな

2日 授賞式 奈良県大和郡山市 - - 第1回水木十五堂賞授賞式(平成25年2月2日やまと郡山城ホール)が開かれました。約600人が入場。記念講演のタイトルは「コレクションする心」。淡島寒月や三田平凡寺、宮武骸骨など日本近代のコレクターをエピソードを交えて紹介しました。またその後、記念座談会も行われました。 ポスター
(DOJI-I様ありがとうございました)

http://www.city.yamatokoriyama.nara.jp/govt/torikumi/mizuki/002904.html

3日 雑誌「東京人tokyojin」 都市出版 10月号 - 2013年2月号 No.321(第28巻第2号通巻321号)2013.02.03 雑誌16725-02 857円(本体)

特集 江戸の理系は世界水準!
対談 モノづくりニッポンの原点。 荒俣宏×鈴木一義 木奥惠三・写真 P.16-23

江戸の理系力をアップさせた個性豊かな人々。
江戸の博物誌『成形図説』、お殿様の『薩州禽品』『衆鱗図』。
漢方医も西洋医学が気になり、神道も西洋天文学を取り入れた。
めくるごとに驚く、土木の技術書『堤防橋梁組立絵図』。
身近なもので工作、一式飾りや、舶来もの引き札で巻物作り。
現代の日本人は、江戸の遊びの精神を持てるか?

(DOJI-I様)
3日 TV(再) テレビ東京 12:54〜14:00 開運!なんでも鑑定団 出演回の再放送(M猿様ありがとうございました)

 → 2012/12/11放送の回

4日 書籍 - - 水木しげる ビッグ作家 究極の短篇集 以下に荒俣に関する記述あり。

『水木しげる ビッグ作家 究極の短篇集』水木しげる 著
(小学館 Big comics special)

2013.02.04 ISBN978-4-09-185076-8 C9979 667円(本体)
B6判 角背 並製 カバー装 241頁
編集責任:吉野彰浩
編集:西村直純、堀内裕子(小学館ナニング)
企画:佐藤敏章(フリー)
装幀:串田光弘(Yellow Bab)
…………………………………………………………
[目次]<部分>
水木しげるインタビュー 『ビッグコミック』創刊当時を想う P.228-237{P.232}

…………………………………………………………
[帯][広告]
(省略)
……………………………………………………………
[注記]
1997年に単行本として刊行されたものを、コミック判に再編集したもの。
「水木しげるインタビュー 『ビッグコミック』創刊当時を想う」のP.232に、荒俣宏に関する記述あり。

(以上、DOJI-I様)
7日 TV(延期) NHK総合 13:27〜14:00 スタジオパークからこんにちは 出演予定でしたが5月2日に延期になりました。理由は不明。(DOJI-I様ありがとうございました)

[番組HP]
あの!?美女ドラマ出演
超貴重コレクション
美女ピンナップも披露
1947年、東京都生まれ。作家。
慶応義塾大学法学部卒業。百科事典の編集助手をしながら書いた小説「帝都物語」シリーズが、500万部を越える大ベストセラーになり、1987年第8回日本SF大賞受賞、1988年に映画化。1989年には、「世界大博物図鑑第2巻 魚類」でサントリー学芸賞受賞。その他にも博物学や幻想文学など幅広い分野で執筆し、現在、著書は300を越える。近著に「荒俣宏の世界のミステリー遺産」「アラマタ生物事典」など。
NHKでは、「COOL JAPAN」などの他、2月9日放送予定のプレミアムよるドラマ「嘆きの美女」に主人公・耶居子の理想の男性役として、本人役で登場。
8日 ラジオ ニッポン放送 8:00〜11:30 垣花正 あなたとハッピー 以下番組HPより抜粋。

<★2月8日(金曜)のコメンテーターは、作家・博物学者の荒俣宏さんです!★>

≪「荒俣宏さんと送る今日のニュース!」≫
@『小惑星、観測史上地球へ最も接近!』
A『電機メーカー大手6社が減益・赤字!
  円安効果薄く、回復遠い!』
B『イカは空を飛ぶことができる!!
  北海道大学がイカの飛行行動を解明』

≪9時の情報袋とじ≫
『博物学のパイオニア・荒俣宏先生の勉強法』 
専門的なことから雑学まで
色んなジャンルに詳しい、博物学者の荒俣宏先生に、
荒俣先生流の勉強法を伺いました!!

荒俣さんが出された
『0点主義 新しい知的生産の技術57』にこうあります。

人からみれば、無意味で無駄なことばかり
追い求めているようにみえたことだろう。
しかし、他人の目など気にせずに、自分の興味に従って探求に邁進したことから、いつしか「荒俣宏というユニークな人間がいる」
という評判が立って、自由に仕事ができるようになった。

〜一見「無駄」「無意味」なことでも、それを究めれば、唯一無二の「生き抜く力」が手に入る〜

<荒俣先生のアドバイス>
『一日一膳ならぬ、一日10回恥をかくべし!』
→知らないこと、やった事がないことに、怖がらずに挑戦していくことが大事。
 それが学びへと繋がる。

恥をかくことを嫌い、そこから逃げてしまうと、
人間として、成長しないということですね。
http://www.1242.com/program/happy/2013/02/9545.html

9日 TV NHKBSプレミアム 23:15〜23:45 ドラマ 嘆きの美女 森三中の黒沢かずこ氏主演のドラマ『嘆きの美女』の第5回「私だって輝きたい!」にアラマタが本人役で特別出演。黒沢さん演じる耶居子の理想の男性がアラマタという設定で、ドラマのなかでもそういうセリフがこれまでも出ていたんだとか。 (DOJI-I様ありがとうございました)。

セリフもあり。

以下2/12のスタッフブログより。

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第5回「私だって輝きたい!」いかがでしたでしょうか?

荒俣宏さんの出演についての裏話。耶居子が荒俣さん好きというのは原作にある設定です。原作者の柚木麻子さんが荒俣さんをたいへんリスペクトされているからです。「耶居子の魅力を説明する上で、荒俣さんは絶対外せない」。今回の出演についてはそんな背景からこちらが一方的なラブコールを送ったわけで、快諾してくださった荒俣さんには感謝の一言に尽きます。たぶん、ご本人も「なぜ、私が?」と思われていたと思います。
しかし、撮影現場では出演交渉の背景、役設定、ディレクターの求めるもの等の説明をうけて瞬時にすべてを理解され、本番は一発OK。さすがです!さらに、ご本人の遊び心もあってかアドリブも連発。ああ、編集の都合で泣く泣くカットした部分が・・・。お見せできないのが残念。(注 制作統括 AOI Pro.の代情(よせ)氏による記述)

10日 新聞(書評) 朝日新聞 朝刊 - 書評掲載。
『一四一七年、その一冊がすべてを変えた』(スティーヴン・グリーンブラット・著/柏書房)の書評で、“教会も受容した死を超える快楽”という文章です。
(DOJI-I様ありがとうございました)

http://book.asahi.com/reviews/reviewer/2013021100013.html

16日 web 映画コメント - - 3月16日公開の映画『ダイナソー・プロジェクト』(監督 シド・ベネット)の公式サイトで、アラマタがコメントを寄せています。(DOJI-I様ありがとうございました)

荒俣 宏/作家
ダイナソーのプライバシーを覗き見る感じ。頬がポッと赤らむ親密感が新視点だ。続編できるよね!
17日 新聞(書評) 朝日新聞 朝刊 - 書評掲載。
『ニュートンと贋金づくり』(トマス・レヴェンソン・著/白揚社)
の書評で、“「怖い官僚」になった大科学者”という文章です。 (DOJI-I様ありがとうございました)

http://book.asahi.com/reviews/reviewer/2013021700009.html

21日 TV フジテレビ 23:00〜23:30 オデッサの階段 「#18 荒俣宏のファンタジー」

出演。(DOJI-I様ありがとうございました)

番組内容をテキストにおこしてあります。お暇な方はどうぞ。 こちら

23日 TV NHK総合 19:30〜20:00 マサカメTV! 出演。 「 “雪”にまつわる目の付けどころ!」。

一流の達人には、アッと驚くマサカの「目の付けどころ!」がある。そんなマサカメをクイズ形式で紹介。今回は「雪」がテーマ。なぜか達人として和菓子職人や、結晶の専門家が登場。スキージャンプ女子W杯と、和菓子作りとの共通点って何? 家族で考えよう! 4月からレギュラー化決定!

 【MC】オードリー、鹿島綾乃【ゲスト】荒俣宏、磯野貴理子、加藤夏希、嗣永桃子【リポーター】オジンオズボーン、なすなかにし

(DOJI-I様ありがとうございました)

→これが初めてのマサカメTVの放送。プレ放送、といった位置づけで、正式な本放送第1回めは4/6となる。マサカメTVは2016/3まで3年続いた。

23日 新聞 東京新聞 朝刊564 東京どんぶらこ 『東京新聞』土曜日の朝刊のリレー連載。アラマタを含む6人(テリー伊藤、乾貴美子氏ほか)が、持ち回りで文章をそえています。6週に一度の土曜日朝刊に登場します。(DOJI-I様ありがとうございました)

担当2回め 「野方(中野区) 宇宙哲学のテーマパーク」

26日 書籍(寄稿) 河出書房新社 - 丸尾畫報DX T、丸尾畫報DX U 『丸尾画報』『丸尾畫報EX』に続く新装版『丸尾画報DX』が河出書房新社より発売。
Uにはエッセイ『あなた、丸尾画報に誘惑されなさい』が収録。
(M猿様ありがとうございました)

「丸尾画報」まとめ

1996/09/01 『丸尾画報 T 丸尾末広作品集』(リブロポート)
        「帝都物語」のイラスト収録
1996/11/01 『丸尾画報 U 丸尾末広作品集』(リブロポート)
         「帝都物語」イラストのほか荒俣も寄稿

2005/06/30 『丸尾畫報EX T』(河出書房新社)
         『丸尾画報T 丸尾末広作品集』1996.09.01)の増補改訂・復刻版 
2005/05/01 『丸尾畫報EX U』(河出書房新社)
         『丸尾画報U 丸尾末広作品集』1996.11.01)の増補改訂・復刻版

2013/03/-  『丸尾畫報DX T』(河出書房新社)
         『丸尾画報T 丸尾末広作品集』1996.09.01)の増補改訂・復刻版
2013/03/26  『丸尾畫報DX U』(河出書房新社)
         『丸尾画報U 丸尾末広作品集』1996.11.01)の増補改訂・復刻版

******************詳細***********************


『丸尾畫報DX T』丸尾末広 著
(エディシオン・トレヴィル 発行 河出書房新社 発売)

2013.03.** ISBN978-4-309-90967-7 C0079 3800円(本体)
B5判 角背 上製 カバー装? 210頁
英語タイトル:“MARUO GRAPH DX・T”

(前)
鳥居みゆき氏
絶讃!!!
嗚呼、五芒星とともに
浮かび上がる亡國の
凶兆!東亜の空に暗雲
立ち籠める時、
帝都に式神放たれ、
丸尾暗K藝術が
闇から目醒める!
(後)

(背)
…………………………………………………………
[注記]
『丸尾画報T 丸尾末広作品集』丸尾末広 著(トレヴィル発行 リブロポート発売 1996.09.01)の増補改訂・復刻版。
………………………………………………………………
[広告]
鳥居みゆき氏絶賛!!!
嗚呼、五芒星とともに浮かび上がる亡國の凶兆!
東亜の空に暗雲立ち籠める時、帝都に式神放たれ、丸尾暗黒藝術が闇から目醒める!最新作を増補した改訂版。
随筆:丸尾末広 鳥居みゆき ジョン・ゾーン、四方田犬彦、マッド・ジョージ
(河出書房新社のHP)
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『丸尾畫報DX U』丸尾末広 著
(エディシオン・トレヴィル 発行 河出書房新社 発売)

2013.03.** ISBN978-4-309-90968-4 C0079 3800円(本体)
B5判 角背 上製 カバー装? 210頁
英語タイトル:“MARUO GRAPH DX・U”
…………………………………………………………………
[注記]
『丸尾画報U 丸尾末広作品集』丸尾末広 著(トレヴィル発行 リブロポート発売 1996.11.01)の増補改訂・復刻版。
…………………………………………………………
[帯]
(前)
中川翔子氏
『中川家指定図書』
認定!!!
〽俺も行くから君も行け、
狭い日本にゃ住みあいた。
敵中横断三百里。
雲と流れて西東。
因果應報。怨敵退散。
堕地獄佛法。曼珠沙華。
饅頭怖いと涅槃で待てば、
まっかな太陽燃えている。
丸尾末廣一座、昭和デカダン頽廢
大サーカス凱旋公演の
始まり始まり!!!
(後)

(背)
……………………………………………………
[広告]
中川翔子氏『中川家指定図書』認定!!!
〽俺も行くから君も行け、狭い日本にゃ住みあいた。
敵中横断三百里、雲と流れて西東。
因果応報。怨敵退散。堕地獄仏法。曼珠沙華。
饅頭怖いと涅槃で待てば、まっかな太陽燃えている。
丸尾末広一座、昭和頽廃大サーカス凱旋公演の始まり始まり!!!
随筆:丸尾末廣 中川翔子氏 荒俣宏 種村季弘 永瀬正敏
(河出書房新社のHP)
……………………………………………………
[著者]
丸尾末廣(まるお・すえひろ)
昭和31年長崎生まれ。
15歳にて上京。24歳にてポルノ漫画家としてデヴュー。
漫画作品に『少女椿』『笑う吸血鬼』『ギチギチくん』『パノラマ島綺譚』(原作江戸川乱歩)等。画集『無惨絵』(花輪和一との共著)『新世紀SM画報』『乱歩パノラマ』等。

(以上、DOJI-I様)
27日 推薦文、帯 東京創元社 - 怪樹の腕〈ウィアード・テールズ〉戦前邦訳傑作選 『怪樹の腕〈ウィアード・テールズ〉戦前邦訳傑作選』会津信吾/藤元直樹 編(東京創元社 2月27日発売)をアラマタが推薦してます。帯にも推薦文。
(DOJI-I様ありがとうございました)

荒俣宏氏推薦 ---「日本ホラー小説史を一変させる『埋蔵金』発掘だ! 伝説のアメリカ怪奇雑誌が戦前にここまで翻訳されていたとは!!」

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会津氏が「慄然の書」のあとがきをきっかけにウィアード・テールズ」に興味をもった話などされています。

もうひとつは荒俣宏先生に推薦文を頂戴できたこと。自分が〈ウィアード・テールズ〉に興味を持つきっかけとなったのが『慄然の書』(昭和五〇年・継書房)のあとがき──荒俣先生の「恐怖狩りのロマンス」だったのである。三十八年前のあの日、西武百貨店の書籍売り場(当時は最上階まるごと書店だった)に寄らず、『慄然の書』と出会わなかったら──自分は〈ウィアード・テールズ〉邦訳史などというものに首を突っ込むことはなかっただろう。その意味でお二人は(少なくとも自分的には)『怪樹の腕』の生みの親に等しい存在なのである。できあがった本を手にしてまず第一に感じたことは、三十数年遅れで宿題を提出したような、そんな懐かしくもくすぐったい気分だった。さて、お二人は自分に及第点をくださるだろうか。

http://www.webmysteries.jp/sf/aizu1303.html (東京創元webマガジン) 

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『怪樹の腕 〈ウィアード・テールズ〉戦前邦訳傑作選』会津信吾・藤元直樹 編
(東京創元社)

2013.02.28 ISBN978-4-488-01306-6 C0097 2800円(本体)
四六判 角背 上製 カバー装 473頁
装画:まるひろ
装幀:岩郷重力+WONDER WORKZ。
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[目次]
はじめに 会津信吾 藤元直樹
深夜の自動車 アーチー・ビンズ/妹尾韶夫 訳
第三のぼ拇指紋 モーティマー・リヴィタン/延原謙 訳
寄生手(きせいしゅ)─バーンストラム博士の日記─ R・アンソニー/栄 訳
蝙蝠鐘楼(こうもりしょうろう) オーガスト・ダーレス/妹尾アキ夫 訳
漂流者の手記 フランク・ベルナップ・ロング/訳者不明
白手(しろて)の黒奴(くろんぼ) エリ・コルター/訳者不明
離魂術(りこんじゅつ) ポール・S・パワーズ/甲賀三郎 翻案
納骨堂に ヴィクター・ローワン/大関花子 訳
悪魔の床(とこ) ジェラルド・ディーン/大関花子 訳
片手片足の無い骸骨 H・トムソン・リッチ/大関花子 訳
死霊 ラウル・ルノアール/安田専一 訳
河岸(かし)の怪人 ヘンリー・W・ホワイトヒル/辺見素雄 翻案
足枷(あしかせ)の花嫁 スチュワート・ヴァン・ダー・ヴィア/内海雄 翻案
かに蟹おとこ人 ロメオ・プール/大川清一郎 翻案
死人の唇 W・J・スタンパー/訳者不明
博士(はくし)を拾ふ シーウェル・ピースリー・ライト/大川清一郎 翻案
アフリカの恐怖 W・チズウェル・コリンズ/小幡昌甫 翻案
洞窟の妖魔 パウル・S・パワーズ/小幡昌甫 翻案
怪樹(かいじゅ)の腕 R・G・マクレディ/小幡昌甫 翻案
執念 H・トンプソン・リッチ/妹尾アキ夫 訳
黒いカーテン C・フランクリン・ミラー/妹尾アキ夫 訳
成層圏の秘密 ラルフ・ミルン・ファーリー/妹尾アキ夫 訳
パルプマガジンと日本人 会津信吾
怪奇な話――ウィアード・テールズ 藤元直樹
…………………………………………………………………
[カバー折り返し]
(前)
画期的な“アンソロジー×研究書”
戦前の日本では、現在ほどではなにせよ相当な早さで海外の小説が翻訳紹介されていた。
完全訳は少なく、豊かな翻案的作品が大衆小説誌の誌上を飾っていた。
本書は、そのような戦前に紹介された作品のなかから、
アメリカの著名な怪奇小説専門誌〈ウィアード・テールズ〉に発表された
ホラー短編の秀作怪作を選り抜き、当時の文章のまま現代によみがえらせたものである。
各編ごとに詳細な解説を付し、巻末には日本への
〈ウィアード・テールズ〉掲載作の移入状況を俯瞰する論考を収めた。
………………………………………………………………
[帯]
(前)
画期的な“アンソロジー×研究書”
「日本ホラー小説史を一変させる「埋蔵金」発掘だ!
伝説のアメリカ怪奇雑誌が戦前にここまで
翻訳されていたとは!!」 ――荒俣 宏
第二次大戦前に翻訳された、〈ウィアード・テールズ〉初出の
ホラー短編の秀作怪作を選り抜き、当時の文章のままで贈る。
(後)
アメリカの伝説的な怪奇小説専門雑誌〈ウィアード・テールズ〉――同誌の存在
が日本ホラー小説ファンに意識されるのは、クトゥルー神話やヒロイック・
ファンタジー系作品の紹介が本格化する1970年代以後のことといっていいだ
ろう。だが名前こそ知られていなかったものの、戦前の日本人たちは、〈新
青年〉や〈少年少女譚海〉といった大衆読物雑誌の紙面を通じて〈ウィアード・
テールズ〉の作品に親しんでいた。本書はそうした〈ウィアード・テールズ〉
戦前邦訳のアンソロジーである。
――「はじめに」より
……………………………………………………………………
[広告]
荒俣宏氏推薦】戦前、日本に翻訳・翻案された〈ウィアード・テールズ〉初出のホラー短編を、当時の文章のままアンソロジー化した。各編にも詳細な書誌的解説を付す。画期的なアンソロジー×研究書。
内容紹介
画期的な“アンソロジー×研究書”!
●荒俣宏氏推薦――「日本ホラー小説史を一変させる「埋蔵金」発掘だ! 伝説のアメリカ怪奇雑誌が戦前にここまで翻訳されていたとは!!」
戦前の日本では、現在ほどではないにせよ相当な早さで海外の小説が翻訳紹介されていた。完全訳は少なく、豊かな翻案的作品が大衆小説誌の誌上を飾っていた。
本書は、そのような戦前に紹介された作品のなかから、アメリカの著名な怪奇小説専門誌〈ウィアード・テールズ〉に発表されたホラー短編の秀作怪作を選り抜き、当時の文章のまま現代によみがえらせたものである。
各編ごとに詳細な解説を付し、巻末には日本への〈ウィアード・テールズ〉掲載作の移入状況を俯瞰する論考を収めた。
はじめてに=会津信吾・藤元直樹/各編改題=会津信吾/パルプ・マガジンと日本人=会津信吾/怪奇な話――ウィアード・テールズ=藤元直樹
(東京創元社のHP)
………………………………………………………
[著者]
会津信吾(あいづ・しんご)
1959年東京生まれ。駒沢大学経済学部卒。少年小説、犯罪、映画など明治から昭和初期にかけての日本の大衆文化、社会風俗の研究・評論を中心に活躍。『海野十三全集』(三一書房、1988〜1993年)の編集に携わる。著書に『昭和空想科学館』(里艸、1998年)『日本科学小説年表』(里艸、1999年)など。

藤元直樹(ふじもと・なおき)
1965年京都生まれ。京都府立大学文学部卒。東京大学人文社会系研究科文化資源学研究専攻博士課程満期退学。文化資源学会会員。共著書に『ジュール・ヴェルヌが描いた横浜』(慶應義塾大学教養研究センター、2010年)、『世界文学総合目録 第七巻』(大空社、2012年)など。

- 雑誌「キネマ旬報」 キネマ旬報社 3月下旬号 - アラマタの連載「百年の闇 キネマの幻」第8回が掲載されています。
タイトルは「Spellboundの1945年」です。(DOJI-I様ありがとうございました)