2024年6月 荒俣宏 活動記録

何か情報があれば宜しくお願いします。

 

2024年6月(令和6年 76歳)

主な出来事: トヨタなど5社で認証不正が発覚、天皇皇后両陛下が訪英 天皇陛下はガーター勲章を授与される、鹿児島県警の不祥事が内部告発で明るみに、渋谷区議会で深夜の路上飲酒を禁止する条例が成立、

日付 媒体 出版社・TV局他 時間他  タイトル 備考
5日 PR誌「學鐙」がくとう学燈 丸善雄松堂 夏号(Vol. 121 No.2) - 特集「私の原点、転換点」に、以下。

亡びゆく昭和の趣味家とカミの「恩寵」
荒俣 宏(作家・翻訳家・博物学者)

『學鐙』は丸善雄松堂のPR誌。

https://yushodo.maruzen.co.jp/corp/gakuto/

我が家はカミ屑に埋まっている。中には大切な書類や取材メモもあるはずだが、本物のゴミと交じりあって区別がつかない。たまに断捨離でもしたい気分になり、捨てようと拾い上げた紙束をよく見ると、年来さがしまわっていた重要資料だったりするので、捨てるのもこわい。最近もっと始末に悪くなったのが、パソコン内に散らかしたデータファイルの山だ。更新しつづけるうちにどれが最新か分からなくなっていくばかりだ。
 だが、このような“カミ地獄”に堕ちたそもそもの原因には、思い当たるふしがないわけではない。子どものころから深みにはまった興味が、特殊すぎたからだ。たとえば呪術の歴史、たとえば水族館の歴史……とにかく権威ある参考書が国内に見当たらぬようなマイナーな分野ばかり。それで雑誌や新聞の記事、あるいは本にならない原稿類を掘り返すしかなかった。
 それでも最初は古本屋巡りで満足できたのだ。わたしが古書集めを本格的に開始したのは、昭和三四年ごろ。東京の中央線沿線に位置する阿佐ヶ谷駅と荻窪駅のちょうど真ん中にあった日大二中という私立校に入学したときからである。当時その界隈は文人街で、井伏鱒二や伊藤整、また、上林暁、中島健蔵らが居住し、阿佐ヶ谷駅前の飲み屋で一緒に飲むといった、いわゆる「阿佐ヶ谷会」なるサロンがあった。じつは武蔵野を横断するように延びた中央線は、各駅が作家、文化人、サラリーマン、学生そして飲み屋で構成される文化的結界を築き、新宿にはじまって中野、高円寺、阿佐ヶ谷、荻窪、三鷹といった駅ごとに独特なコミュニティが生まれていた。これを東京周辺の都市開発モデルに押し上げた建築家の高山英華も、阿佐ヶ谷あたりの住人である。したがって、昭和三四年発行の『中央沿線古書店案内図』(中央線古書会刊)を見ても、阿佐ヶ谷に十四店、荻窪に八店、西荻窪に十五店もの古本屋が名を連らね、八王子にいたる沿線で百店以上の古本屋が集結していたことが分かる。神田神保町に引けを取らない古本都市だった。

―『學鐙』2024年夏号 特集「私の原点、転換点」より―
https://note.com/gakuto2023/n/n7ce4916552a1
15日 トークショー 京都国際マンガミュージアム

浜村温泉湯けむり映画塾実行委員会
14:00~ 栗塚旭出演・最新映画作品を観て語る会 以下。

「栗塚旭出演・最新映画作品を観て語る会」の開催について(京都国際マンガミュージアム)

 この度、京都国際マンガミュージアムでは、小説集『怪談(くわいだん)』で世界へ日本の妖怪を紹介した小泉八雲氏に関するイベントを開催します。
 小泉八雲氏も著書で紹介した鳥取県浜村温泉を題材にした自主制作映画「ようこそ浜村へ」「ようこそ浜村へ、と言いたくて…」の2作品の上映や俳優・栗塚旭氏と本ミュージアム館長の荒俣宏氏によるトークショーを実施します。
 なお、本映画は京都では初上映となりますので、是非御参加ください。

日時
令和6年6月15日(土曜)午後2時~午後4時(予定)
 第1部 午後2時~2時30分
 第2部 午後2時40分~午後4時

会場
京都国際マンガミュージアム 1階多目的映像ホール
(〒604-0846 京都市中京区烏丸通御池上る)

内容
第1部 講演「小泉八雲の怪談 -鳥取県との関わり-」(30分)
 出演:荒俣宏(京都国際マンガミュージアム館長)
 島根県松江市に在住していた事で知られる小泉八雲ですが、鳥取県へ足を運び、著書『日本の面影』において、日本海岸線の文化について、特に浜村温泉について記述を残しています。本公演では荒俣宏館長が小泉八雲の業績と鳥取県での足取りについて語ります。

第2部 映画「ようこそ浜村へ」「ようこそ浜村へ、 と言いたくて…」上映&トークショー(上映1時間、トークショー20分)
 出演:荒俣宏(京都国際マンガミュージアム館長)
    栗塚旭(俳優)
 司会:應矢泰紀(京都国際マンガミュージアム学芸室員)

 令和5年6月に他界した時代劇映画の巨匠・中島貞夫監督が、鳥取県で開催されている「浜村温泉湯けむり映画塾」の塾長を務め、自主制作映画の監修を行い、多くの名作を誕生させてきました。その中で誕生した作品「ようこそ浜村へ」とその10年後を描いた「ようこそ浜村へ、と言いたくて…」を上映します。本作は「浜村映画祭」で上映されましたが、京都での上映は初となります。

 上映後には荒俣宏館長と作品に出演した映画俳優・栗塚旭氏をお招きした対談を予定しています。栗塚氏とは、2019年に「新選組血風録」を語るイベントを開催し、今回で2回目の対談となります。

料金
無料(ただし、京都国際マンガミュージアム入館料[大人900円、中高生400円、小学生200円]は別途必要)

対象
中学生以上

定員 
70名(事前申込・先着順)
 ※ 定員に達し次第申込締切
 ※ 1部、2部続けての実施で、合計の定員数となっております。

参加方法
事前予約制(令和6年6月14日(金曜)午後11時59分まで受付)
HPにて受付:https://kyotomm.jp/ee/kurizukaasahi-movie/外部サイトへリンクします
 ※ 定員に空きがあれば、参加整理券を当日の午前10時30分よりミュージアム館内にて配布します。


問合せ先
京都国際マンガミュージアム

TEL:075-254-7414 FAX:075-254-7424

https://www.city.kyoto.lg.jp/sankan/page/0000327017.html
25日 監修 新紀元社 - 新編 怪奇幻想の文学 5 幻影 新編 怪奇幻想の文学 5 幻影

幻想文学史上、不動の名作を一望するアンソロジー、第五巻!

海外幻想文学紹介の礎石を築き、長年にわたり先導してきた紀田順一郎・荒俣宏の監修のもと、新生『幻想と怪奇』の企画・編集者が、名作を全6巻に集大成するアンソロジー。
古典はもとより、20世紀半ばの準古典作品までを新訳と名訳再録でおくる。
本巻では「幻影」の題のもと、生と死、現実と幻想、正気と狂気のはざまの世界の物語を収録。鏡の向こう側から幽冥の境を経て無限の庭園まで、13人の作家が目も彩な幻影の世界へと御招待!


紀田順一郎 荒俣宏 監修 / 牧原勝志『幻想と怪奇』編集室 編
2,750円(税込)(本体価格 2,500 円 + 消費税10%)
出版社 新紀元社
判型 四六判
頁数 464 頁
ジャンル 文芸書
ISBNコード 9784775321508
発行年月日:2024年06月25日

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1 怪物 2022/07/01
2 吸血鬼 2022/12/01
3 恐怖 2023/04/27
4 黒魔術 2023/09/05
5 幻影 2024/06/25
6 -
(全6巻)

http://www.shinkigensha.co.jp/booksearch/?stock=true&k=%E6%96%B0%E7%B7%A8+%E6%80%AA%E5%A5%87%E5%B9%BB%E6%83%B3%E3%81%AE%E6%96%87%E5%AD%A6